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分譲住宅とは、不動産会社が自己所有の土地を区分けし、土地とセットで販売するために建てる住宅のこと。分譲地には、ほぼ同じ設計、間取り、外観をした住宅が複数立ち並ぶ形となりますが、最近ではお隣さんと同じ外観の住宅を避けたい施主も増えていることから、あえて戸別で異なる外観とする分譲住宅も見られるようになりました。
分譲住宅のメリットの1つが、実際に物件の外観や内観、間取り、設備、住宅性能などを確認した上で購入を検討できること。住宅そのものだけではなく、最寄駅やスーパー、コンビニなどへのアクセス、病院や公園などの有無、夜の治安なども確認できるため、実際に住み始めてから何らかのギャップを感じることは、ほとんどありません。
また、同じ分譲地にある住宅に使われる資材等は一括大量仕入れされるため、建設コストが抑制された分、販売価格も割安になる傾向がある点もメリット。割安にして価格は確定しているため、資金計画も立てやすいことも利点です。
建売住宅とは、不動産会社が土地とセットで販売するために、空いている土地へ建てる住宅のこと。不動産会社所有の土地にまとめて複数軒を建てる分譲住宅とは異なり、個別で空いた土地に建てられる点が特徴です。
分譲住宅に比べ、建売住宅のほうが住宅に施主の希望を反映させやすい傾向はありますが、基本的には不動産会社の意向を中心として家を建て、土地とセットで販売します。その点において、建売住宅は分譲住宅に類似した住宅と言えるでしょう。
分譲住宅と同様、実際に物件の外観や内観、設備などを確認した上で購入を検討できる点が建売住宅のメリット。また、多くの建売住宅は住宅が完成する前から販売が開始されるため、早めに売買契約を結べば、ある程度は施主の希望を反映させた家にできることもメリットでしょう。
また、建売住宅の中には、土地の所有者が「早く土地を売りたい」と切望しているケースも少なくないため、土地所有者との間で値引き交渉しやすい傾向があることもメリットと言えます。
注文住宅とは、施主が希望する土地を購入し、ハウスメーカーや工務店などに発注して一から建ててもらう住宅のこと。設計、間取り、住宅設備、住宅性能、外観、造作など、建築基準法等の法令に反しない限り、基本的には施主の希望に沿った家が完成します。
施主の希望を多く反映させる分、分譲住宅や建売住宅とは異なり、建築費用が高めになる傾向がある点は否めません。そのため、ハウスメーカーや工務店の中には、よりリーズナブルに注文住宅を建てられるよう、住宅のあらゆるパーツを幅広い選択肢から選べるセミオーダー式を提案しているところもあります。
施主のお好みや家族構成、ライフスタイルなどに応じ、設計・デザイン・設備・性能等の自由度が高い点が注文住宅のメリット。家だけではなく、土地も自由に選べる点も、分譲住宅・建売住宅にはないメリットになるでしょう。
また、施工中の現場へ足を運ぶこともできるので、徐々に家が完成へと近づいていく楽しみを味わえることも注文住宅の醍醐味。地域密着型の工務店などの中には、施主の急な要望に対して現場の大工さんが柔軟に対応してくれるケースもあります。
分譲住宅、建売住宅、注文住宅の違いやメリットをご紹介しました。
どのタイプの住宅にもメリット・デメリットがあり、人によってメリット・デメリットの感じ方も異なるものです。住宅を購入する予定の方は、はじめから住宅のタイプを決めてしまわず、まずは実際に各タイプの住宅を見学したり不動産会社に相談したりなど、情報収集を行うことも大切です。資金計画を含めたシミュレーション等も行いながら、少しずつ理想のマイホームを描いていきましょう。