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不動産について調べているとしばしば目にする、「分譲」「仲介」「賃貸」という言葉。このページでは、それぞれの違いについて詳しく解説します。
「分譲」とは、「分割譲渡」という言葉を略したもの。マンション一棟や住宅建築用に整備された大きな土地、似たデザインの家が立ち並ぶ分譲住宅地など、まとまった土地や建物を分割して販売することを指す言葉です。マンションの場合は「分譲マンション」、土地の場合は「宅地分譲」といった呼称で呼ばれています。
分譲物件の場合、売主は不動産会社であることが多い(※)ため、購入に関する交渉は不動産会社と直接行うことが可能です。売主と買主の間に他の業者が介入しないため、仲介手数料を支払う必要がないという特徴も。
※…不動産会社が売主から依頼を受け、代理として販売していることもあります。その場合も、買主からの仲介手数料は発生しないことがほとんどです。
不動産会社が売主と買主の間に立ち、契約を取り持つことを「仲介」と言います。とくに、売主が個人である中古物件の場合は、不動産会社が仲介を行うケースがほとんど。仲介物件である場合は、必ず広告に「仲介」あるいは「媒介」の文言が記載されています。
仲介物件の大きな特徴は、手数料が生じること。仲介物件の契約が成立した場合は、仲介者である不動産会社に対し、売主・買主の双方が仲介手数料を支払う必要があるのです。
手数料の上限は、物件価格の3%+6万円。なお、手数料には消費税がかかるため、実際に支払う金額はもう少し高くなります。
賃貸とは、賃料(貸し出し料)を取り、物件を貸し出すことを言います。一戸建ての賃貸物件もありますが、どちらかというとアパートやマンションといった集合住宅の物件数が充実しています。
賃貸物件は、あくまでも「借り物」。基本的にはリフォームなどを楽しむことはできませんし、長期の家賃滞納やひどい契約違反がみられる場合は退去を命じられることも。その一方で、「災害などによる資産へのダメージを受けない」「住み替えがしやすい」といった、賃貸ならではのメリットも存在します。
本来は分譲物件として購入されたマンションの一戸などが、何らかの事情により賃貸物件として貸し出されているものを「分譲賃貸」と言います。
賃貸に出される理由としては、「転勤などにより、購入した物件で暮らせなくなったため」というケースがよくみられます。また、投資目的=初めから賃貸にすることを見越したうえで物件を購入していた、というケースも珍しくありません。
分譲物件は、基本的に買主の「終の棲家」となることを想定して作られています。そのため、分譲賃貸には、「建物の構造や設備のグレードが高いことが多い」というメリットが。ただし、分譲賃貸には「一定期間しか住めない場合がある」「そもそもの物件数が少ない」など、一般的な賃貸物件にはない難点があるのも事実です。